文化的背景と人間関係

こんにちは!

スカイプセッションも活発となり世界中の方たちとセッションができる環境の中で文化の違いなどが如実に認識される今日この頃です。

そして私の患者さんの中で特に日本人に見られるのが人間関係の悩みです。アメリカ人や外国人よりも日本人の悩みでは人間関係がダントツで多いと言えましょう。

引きこもりや登校拒否なども日本に多く見られる症状です。日本人は他人との関係にとても気を使う民族だと言う事が浮き彫りになります。

人の目を気にしないとか自分中心という考え方はまず日本人の常識の中にはありません。謙遜という考えの高さにおいては言い方を変えれば日本人の自己イメージの低さとの関係は全く否めません。

 

それはいつも言うように仏教ベースの国の人たちに特有の価値観のような気がします。仏教では基本的にこの世に生まれてきた時点で私たちは前世での失敗者なわけですから。

今生は修行という事になっているので辛くて当たり前だし、自分に良いイメージを持つと修行の妨げになるという考え方も全く筋が通ります。

宗教というのは宗教心が薄いと思う人でもその国や地域の文化の根底にしっかりと根付いているのですよね。

東アジア人特有の謙遜はやはりこの仏教のベースに関係があると思いますね。

 

 

それから人間関係においては境界線が問題となります。英語ではboundaryと言います。この境界線が緩いと人間関係に問題が生じてきます。

そしてこの境界線においても保守的な文化の国々ではやはり境界線がゆるくなり、家族なら何を言っても構わないとか家族だから虐待も許さなくてはいけないとか様々な新たな問題も生じてくるのです。

虐待者と家族だからいつも顔を合わせたりまたは自分がどんなに傷ついたかきちんと表現できなかったり、傷ついてないふりをしなくてはいけないとか色々あります。

これには問題を長引かせたくない家族全員に被害者がプレッシャーを与えられたり、それによって自殺などの悲しい結果になったりセラピストとして聞くストーリーには本当に悲劇があったりします。

 

基本的なコミュニケーションのレベルでは家族の中でも夫婦の間でも思いやりを示したり、感謝の気持ちを表したり、悪いと思ったら謝ったり、そんなことは本当にこの境界線にとって大切な事です。

家庭内暴力などは少し様子は違ってきます。家庭内暴力の虐待者というのは虐待をすると必ず平謝りに謝ってそしてしばらくはハネムーンという時期があったり、そしてまた虐待をしそのサイクルを繰り返します。

これは特有のパターンなのでこのサイクルがあればセラピストはこのサイクルが存在する事、そしてそれはずっと続く事などを細かく説明したりします。

 

殴るのをやめてくれるかも知れないと被害者は思うのですがこのパターンを繰り返す事はとてもよくある事できちんとした治療を受けない限り回復は難しいというのがプロの意見の中では主流です。

優しい時期があるのでとても辛い事ですがやはり暴力、殴る、蹴るなどは境界線を大幅に超えていますのでこの境界線において許すべきではありません。

被害者は自分が怒らせたからいけないと思ったりするのですがそれもパターン化している考え方です。

最近でははっきりと言われていることで殴られても仕方がない行いなどないと言う事です。これは子育ての中でも同じ事が言えますのでしっかりとした境界線を持ちたいですね。

 

それでは失言は良いのか、という意見もあります。心理攻撃はどうなのか。もちろん言葉の暴力、心理的攻撃も虐待ですからきちんと線引きをする必要があります。

まずは虐待者にこれは行き過ぎた発言である、心理的に傷ついたなどを伝えるところから始まります。

セクハラなどもそうです。人によっては自分が虐待者なのを分かっていない場合もありますから。

自分が不快である事を伝えて、それでも同じ行いや言葉が続くのであればそれは立派ないじめであり虐待、セクハラとなります。

 

友達ならば距離を置くとか恋人同士や夫婦であればセラピーに行くとか策を講じますね。

職場や学校でも同じような手順ですがこの場合はどれだけ職場や学校がきちんと介入してくれるかでこの後の悲劇が防げたりします。

この辺も本当に文化的な背景などがあり難しいとは承知しています。

 

介入がスムーズにいくかどうかも私がプロとして思うのが個人的なレベルでの境界線がきちんとしている文化ほど組織の中でも境界線がきちんと守られる可能性が高いと思います。もちろんですね。

なら個人のレベルからきちんとした知識を身につけて対応することが必要ですから私もこんなコラムを書いているわけです。

 

子供の頃はエゴ中心の時期ですからおもちゃを取り合ったりすぐに手が出てしまったり、ひどい事を言ってしまったりはあるでしょう。

しかしながら人を傷つけてはいけない、ひどい言葉などはついカッとなって言ってしまったなら謝らせる、心にもないことを言ったならそれは嘘となるわけですからきちんと対処すべきです。

それがどんな理由であれまずは嫌がることをしてはいけない、というのは基本だと思います。

 

しかしながら学校のシステムや規則の中でこうすべきである、例えば給食を残さず食べるなどがあると嫌いなものも無理やり食べさせることがあったりします。

私個人ではそれも虐待だと思っています。野菜嫌いの子供がいても無理やりに食べさせることが解決策だとは思いません。

もちろん野菜を食べるのは身体に良い事ですが嫌がる子供に無理強いするのはその子供の価値観を変えてしまう事を認識すべきだと思います。

 

文化的な背景や価値観などは本当に判断が難しかったりします。でもノーと言われたらそれをしない、無理強いはいけないと教える事は本当に大切な事だと思います。

 

人間関係に疲れきってその関係を絶ってしまう、それが登校拒否や引きこもりです。精神的にきつすぎて続けていけないのに無理強いをしてできない事をしようとすると起こるのがパニック発作や過敏性腸症候群だったりします。

無理な事を続けようとすると身体がストライキを起こす、これがソマティック(心因性)と言われる症状です。

是非心の声を聞いてあげてください。そして無理をしないでくださいね。そんな時は心の治療が必要なのです。

素晴らしい1日を!